『ザ・ウォード/監禁病棟』(ジョン・カーペンター)

ネタばれ必至ですが...。

多重人格障害の主人公の葛藤を、それこそそれぞれの人物の、目に見えた形でのぶつかり合いによるアクション映画として成立させてしまうところが素晴らしい。

しかも最初5人の女の子が一堂に介してからまだ話がよく掴めないけど一人ずつ殺されていく中盤あたりまで、空間やその移動を水平に撮ってそれぞれの女の子たちをある種等価なものとして捉えていて、話の終盤に複数の人物が一人になっていく過程で垂直の動きを導入していく、って相当論理的に撮ってるなって本当に感動しました。

その垂直の動きが最初に導入される、あの亡霊が女の子の首をナイフで一閃する動きは、これぞ活劇!!と興奮間違いなし。必見。