な行

『ナイト・アンド・デイ』(ジェームズ・マンゴールド)

やり過ぎと慎ましさの共存。冒頭の飛行機の墜落から始まって、カーチェイス、廃墟での銃撃戦、小島でのヘリコプターの襲来など、めまぐるしくシーンが交代していく本作は適宜効果的な省略をはさむ事によって全体としては透明な印象に収まっている。「もうこ…

『人形佐七補物帖 めくら狼』(マキノ雅弘)

「明るく楽しいマキノ」という風評をひっくり返すことになりかねない、不気味で暗い作品。不意に手から滑り落ちた化粧具や仏像、あるいは無造作に放り出された草履の不吉な印象はぬぐい去られることなく、持ち主たちはあっさりと殺されるだろう。ほとんど正…